国王ギルガメッシュレポ その8.5

シフォン「さぁ今日も、シヴィライゼーション4 ビヨンド・ザ・ソード 国王ギルガメッシュレポの随筆だよっ!」
すずな「前回、我々シュメールは、ついに因縁の敵サラディンを撃破。アラブを滅亡へと追いやりました。今回は、その続き・・・と行く前に、ここらで一休み。殆どターンは進めず、国内外の情勢を見る回にしたいと思います」
シフォン「敵を知り己を知れば百戦危うからず。思えば私たちは、紀元前からサラディンを倒すことだけ考えてたからねぇ。本懐を遂げた今、ここらで一旦冷静に情勢を分析し、シュメールの更なる発展、更には栄光の勝利へと続く道を見定めよう、という感じの回。さぁさぁ、いってみよー」



すずな「さて、先ずは内政。こっちは私が説明する感じになります。シフォンさんが『内政をいちいち紹介するのは面倒だから』と言って逃げてしまったので・・・はぁ。まぁとにかく、いきますか」

すずな「こちらが、現在のシュメールの俯瞰図になります。少々大きい画像な上に、国境線などの重要情報も表示されていませんが、とりあえずはご容赦ください。各都市の説明に移ります」

すずな「第一都市ウルク、英雄叙事詩建設済み。ほぼ毎ターン鎚鉾兵を吐き出す、いい感じの軍事都市になっています。現在は労働者に頼んで工房や製材所を設置してもらっていますので、作業が終わるころには更に強力な軍事都市になるでしょうね」

すずな「第二都市エリドゥ。現在の首都にして、アレクサンドリア図書館を抱える超科学都市です。オクスフォード建設予定。今は未だ成長の過程ですが、最終的には町12個と科学者2人のパワーで宇宙開発研究の追い上げに大いに役立ってもらう予定。また、古い都市だけに町が既に多く、普通選挙によりハンマー出力も馬鹿にならない万能都市へと変貌を始めています。これで堤防を作れば更に美味しいですね、オクスフォードも立てやすいし」

すずな「第三都市キシュ。バランス都市として作り始めたはずが、結構商業的に成功して (゚д゚)ウマー です。贅沢を言うなら、もう少し労働可能タイルが多ければ・・・なお、現在 誰も労働してない丘陵ですが、ここには近い将来に小屋を立てる予定。ちょうどそのタイミングで人口成長も止まりますので、後はコンスタントにコインとハンマーを生み出してくれる都市になるかと思います。アラブ戦争のときも、ここから生まれた兵士は多いですしね」

すずな「第四都市ラガシュ。見たまんま、小規模な沿岸商業都市ですね。モアイ像でも作って軍港として機能させても良さそうです。ハンマー出力は微妙そうですけど」

すずな「第五都市ニプル。生産都市のつもりが、何故か町が三つもあったり・・・折角ここまで育てたので、壊すつもりはありませんが・・・勿体無い。あと、今気づきましたが食料足りてないですね。忘れずに農地を増やさないと・・・」

すずな「ここからは、アラブ戦争中に奪い取った都市になります。先ずアラブの旧首都メッカ。ヒンズー教の聖都で毎ターン6ゴールドの収入があります。後々にはウォール街を設置して専門金融都市にしつつ、グローブ座を建てて、いざというときは徴兵基地になってもらう予定・・・まぁそんな日は来ないと思いますが」

すずな「商業都市ナジュラーン。町が育ちきるころには、平原や牛のお陰で生産力も期待できますね。川沿いなら最高だったのですが、それは贅沢な要求でしょう。町10個のパワーに期待です」

すずな「商業都市メディナ。川沿いで食糧生産も豊富な優良都市・・・ですが、いかんせん土地が狭く、町8つが精一杯です。まぁそれでも充分でしょう」

すずな「ロシア国境沿いの商業都市バグダッド。国境が押され気味なので、とりあえず文化施設を超頑張って建造中です」

すずな「ハイブリッド商業都市クーファ。町8個と金鉱山&草原銅と、コインとハンマーの両面で活躍してくれそうですね。世界遺産の一つでも立てたいですな」

すずな「商業都市ダマスカス。この辺になると、奪ったのはつい最近ですね。バビロニアおよびロシアの文化が迫っているので、文化施設を優先中。砂漠が勿体無い・・・」

すずな「バビロニアとの国境付近にある都市、バスラ。文化施設を優先的に建てさせてますが、このすぐ北にはイスラムの聖都があるので焼け石に水かも・・・この都市は生産都市にする予定ですが、果たしてきちんと機能できるのやら」

すずな「最後の都市、バドティビラ。この都市は、第三次イラク戦争の最後に破壊した都市リグルの隣に立てました。そのままの場所だとアメリカの文化でろくに機能しないでしょうし・・・。 現在は文化施設を最優先中。こいつも生産都市にする予定です」


すずな「以上、シュメールの全都市の紹介でした。次、社会制度はこんな感じになっています」

すずな「普通選挙はゴールド消費による緊急生産を可能にし、また町に+1ハンマーを与える制度。幸福度に余裕のある状態で、かつ小屋経済を採用している今の状況においては鉄板の制度です。表現の自由は町に+2コインを追加し、文化生産を加速する制度。現状では文化もコインも必須ですので、これもまた鉄板でしょう。奴隷制は人口を生贄にハンマーを生産できる制度ですが・・・こちらはそろそろ要らなくなってきました。小屋も育ってきたので、人口が減るのは地味に痛いですから・・・といっても他の制度にしたところで無駄な無政府状態が発生するのみ、民主主義を手に入れたら、適当なタイミングで奴隷解放にすればいいでしょう。経済制度は自由市場、なんですが・・・交易のある他国がことごとく重商主義なので、特に意味のない状況です。まぁ後々国有化に切り替えるので問題なし。宗教制度は信教の自由、国教が無い状態ですのでこれ一択でしょう」


すずな「・・・と、こんな感じが内政状況。それでは続きまして、世界情勢および外交に移りたいと思います。いつの間にか戻ってきていたシフォンさん、どうぞ」
シフォン「待ってました! それじゃ、まず世界情勢から見ていこっかね」



シフォン「現在の情勢は、こんな感じ。アラブ戦争中に多くの国が和平を結んだみたいで、ワシントンとハンムラビ以外はとりあえず手空きの状況だね。また我が国に対する各国の態度は、ワシントンと座り牛が満足、スターリンが警戒、ハンムラビが苛立ち、そして人造人間が激怒。他国間の状況は、ワシントンとスターリンがハンムラビを敵視し、ハンムラビはロシアを敵視。座り牛は改造人間を敵視し、改造人間は我々を敵視する状況。また座り牛とハンムラビは親密で、ワシントンとスターリンが比較的仲が良い感じっすな」



シフォン「テクノロジー的は、こんな感じ。ワシントンが天文学を、ハンムラビが憲法を、座り牛が化学を、それぞれ独占中。またハンムラビは民主主義を研究中、他の国の研究課題は分からない状態」



シフォン「軍事力的には、こんな感じ。青色が多くて分かりにくいけど、一位はダントツで座り牛、最近急激に減少したけど辛うじて二位をキープしているのがワシントン、それに肉薄するのが我々、真ん中付近でじわじわ伸びてるのがスターリン、トップからあれよあれよと転落し現在絶賛低迷中のハンムラビ、絶望的なのが人造人間、といった所」


シフォン「さて我々は今、ライフルラッシュを狙っている。実際、そのために準備してきたのだし、これは確定事項。問題は誰に対し行うか、という一点なんだけど・・・実は、どの国を攻めても一長一短な状況で」


シフォン「まず考えられるのが、アメリカを攻めること。アメリカは現在、我々に次ぐ国力、技術力を持った国であり、放置すれば確実に脅威となりうる存在。そこで今、ライフルの優位が消えないうちに潰す・・・これが一つ。アメリカは多数の文化遺産や優秀な技術を保持しているため非常にリターンも大きい、得るものだけを考えれば最良の一手。問題はアメリカが大国であるという点で、いくらライフルによる技術差が有るといえど、真っ正直にアメリカと戦うのであれば多大な労力と資金、ターン数が必要になり、国教を押されているロシアやハンムラビに背後を突かれると、非常にヤバイことになりそう・・・。また、アメリカは共通企画を既に獲得しているため、火薬→ライフリングと開発されれば、それで技術差は消え去るのも問題。AIのユニットアップグレード費用はプレイヤーの半額なので、技術で追いつかれればユニットの優位は一瞬で消えうせ、反攻されガタガタになったところを他国から宣戦されて涙目・・・なんてこともありえます。また首尾よくアメリカに勝ったとしても、我が国は東西に大きく伸びることになり防衛が難しくなるし、我が国を敵視する改造人間が独立を取り戻してしまうのも、また問題。属国を持っているためか他国のアメリカに対する評価はせいぜい警戒なので、アメリカに宣戦したところで我が国にペナルティをぶつける国はいないのが、せめてもの救いなんだけど・・・」


シフォン「次に考えられるのがロシアへの攻撃。狙いは東方の潜在的脅威排除と地盤固め、なんだけど・・・バビロンとの相互通行条約が無い今、ロシアに攻め込むにはバルディア→ロストフという順に侵攻するしかなく、またロシアは技術後進国なので、併合あるいは属国にした場合のメリットも少ない。かかる労力に比べて戦果がしょぼすぎるなぁ、と・・・どの道スターリンは国有化を好む指導者、我々は国有化採用を狙っている点からも、スターリンと戦うのは得策ではない感じかな。バビロンに噛み付かせておけば脅威も減るしね」


シフォン「最後に、対バビロニア宣戦。もうバビロンは残り5都市しかないボロボロの状況、ここでバビロンの都市を奪って賠償金として技術を強請るのが狙い。この戦略の最大のメリットは、非常に楽に戦えながら、バビロンは技術先進国なので得られる技術も大きいという点。また、ワシントンや人造人間に共闘ボーナスが付く点もメリット。一方デメリットは軍事力トップの座り牛の印象が悪くなる点と、ろくに侵攻しないままバビロンがワシントンに降伏する恐れがある点。後者の場合には、得られるものは座り牛の悪印象のみという最悪の結末に」


シフォン「今までの話を総合して考えると・・・まず我々は制覇勝利を狙っている」
すずな「ちょっと待ってください。黙って聞いていれば調子に乗って」
シフォン「え? 制覇狙いじゃなかったの? だって、各都市のハンマーを重視する政策っぽかったでしょ、さっきの解説的に。商業都市:生産都市の比率も8:4、推奨される3:1に比べ明らかに軍事重視な構成じゃん」
すずな「・・・シフォンさん。宇宙勝利にはハンマーが必要なこと、忘れてませんか? ついでに言うと、生産都市のうち2つは最近奪ったばかりで生産力期待できませんし、古参の生産都市ニプルだって、何故か町が3つもあって、しかも出力ハンマー的には微妙なんですよ?」
シフォン「まぁ・・・とにかく、我々は制覇勝利を狙っている。これは確定事項であるっ!!」
すずな「・・・あぁ・・・せっかく宇宙目指して頑張って内政したのに・・・」
シフォン「その上で、さっきの解説を見ると・・・制覇狙いでは、殆どの文明は敵対することになる。故に、最終的な好感度は必要ない。戦争中に背後を突かれない保障さえあれば良い、ということだ」
すずな「背後を突く可能性のある国としては、我々に苛立っているハンムラビと、戦争屋であるスターリンが考えられますね。座り牛は地理的に遠いですし、ワシントンは表現の自由を好む指導者なので勝手に好感度は上がるでしょうし」
シフォン「うむ。だがしかし、スターリン攻めはメリットが薄く、ハンムラビ攻めは我々の手際にかかわらず失敗の恐れがある。ワシントンに対し和平工作した場合、奴は技術的に躍進してしまうしな・・・故に、こう思うことにしよう。『スターリンとハンムラビがお互いに争ってくれればいいじゃない』と」
すずな「ふむ・・・ですが、両国とも宣戦要求は受け入れそうにありませんよ? 態度的に」
シフォン「何より、スターリンは戦争準備中らしいしな。そこで逆に考えるんだ。ロシアと国境を接する国は、我々とバビロニアのみ。よって、ロシア国境の都市の兵力を増やせば、ロシアは勝手にバビロニアを攻める、と。これは、万一ロシアが攻めてきた場合に対処する戦力を残すという点でも、非常に有効な戦略だろう」
すずな「なるほど。ライフルなら旧式の装備には負けないですしね」
シフォン「そして、我々はアメリカを攻める。あと、ついでに人造人間も攻める。なにしろ、奴らはユダヤの聖都を占領しているからな」
すずな「なるほど。それが狙いですか」
シフォン「いや、狙いはあくまで、アメリカへの奇襲だ。ライフリングに最も近い位置にいるのはアメリカだ、故に奴らが開発する前に蹂躙しておきたい。座り牛の御大とは仲がいいし、何より彼らは軍事評価こそ世界トップだが技術水準はそこそこだ。我々のGNPが世界トップであり、またライフルラッシュで大量の国土を手に入れることを考えれば、戦争によって一時的に停滞することを考えても、座り牛に技術で追いつかれることは考えられないだろう。ライフリングを万一取られても、大量生産で歩兵を解禁すれば良いだけの話。まぁそうなる前に制覇の勝利条件は満たせるだろうがなっ」
すずな「はぁ・・・私としては、紀元前よりの親友であるワシントンにライフルを向けるのは気が進みませんし、何よりアメリカの国力を考えれば、もう少し友好路線でも良いかとは思うのですが・・・」
シフォン「何言ってるの、バビロンを併合したらそれこそアメリカは世界最強になるわけだし、今のうちに潰すべきだって。それに国家に友人なんて存在しないよ、今までは利害の一致で積極的に交易してただけ」
すずな「はぁ・・・分かりました、そこまで言うなら。ただし条件があります、これからの内政を私に任せてもらえませんか? どうせシフォンさん、進軍に忙しいでしょ?」
シフォン「うむ? ・・・ううむ、何か裏がありそうだけど、最初からそのつもりだったし任せる。10ターンの間に、鎚鉾兵のアップグレードに必要な4000円と都市の防備を削るのに必要なだけのトレブシェットさえ用意してくれるのなら、その他の雑事は任せようではないか。ただし、生まれる大将軍の扱い、およびウルクでの生産は私の好きにさせてもらうけど」
すずな「10ターンで4000ゴールド・・・厳しいですが、やってみます」
シフォン「それから、研究課題も私に指定させてもらうぞ? 勝手に宇宙開発されたら困るのでな」
すずな「了解しました、それでは私は内政に向かいたいと思います。シフォンさんは、どうぞ戦争に向け英気を養ってください」
シフォン「うむ・・うむ? なんか怪しい・・・が、どうでもいっか。どうせこの流れじゃ、制覇以外ありえないし・・・将軍ピサロと軍議でもしてこよっと」


〜その9に続く〜